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楽しみです
       夢枕獏

 OSKから、「陰陽師」をミュージカルにしたいという話が舞い込んだ時には、びっくりした。
 「ミュージカルになるのか?」
というのが最初の正直な感想であったのだが、落ちついて考えてみるに、舞台、ミュージカルというものはもともと "なんでもあり" バーリトゥードの世界である。舞台化できないものなどないのである。
 ぼくが驚いたのは、ただぼくの頭の中に、ミュージカルとなった時の「陰陽師」のイメージがなかったからである。そして、原作者のぼくの方にイメージがなかったという、そここそが、OSKが「陰陽師」をやることの意味であり、魅力であろう。
 いったいどのような作品になるのか。
 どのような音楽になるのか。  見当がつかないところがまことにおもしろいのである。
 しかも、清明および博雅をメインキャラクターとして、話を作りたいという。
 小説と舞台とは、表現形式がまったく違うものである。
 小説の通りにする必要はない。
 どこまで、OSKが、原作から飛ぶことができるか、それを、ぼくも今から楽しみにしているのである。


2000年9月        小田原にて