打打打団主宰・監督
伊瑳谷 門取



伝統と改革。古典と創作。世界のあらゆる芸能、芸術に携わる人々にとって、これらは大きな課題です。私は、35年に及ぶ舞踊と和太鼓の経験から、型のみが先行して生の感動が薄れがちな現代の伝統芸能を、より自然によりドラマティックに再構成し、上演することを目指しています。

新しい音づくり、新しい舞踊づくりといっても、伝統や民族の心を否定しようとしているわけではありません。先人の生み出した素晴らしい知恵や哲学を、現代に通じる方法で舞台芸術に昇華させようと考えているのです。

私たちの目指す日本の伝統芸能は、日本独自の美意識に立脚しながら、現代日本人の生活・文化を視覚化しようとするものです。 私たちの作品によって、日本の伝統芸能がどういうかたちで現代の若者たちに受け継がれようとしているのかを、体感して頂ければと願っております。